おもろさうし/第三
きこゑ大ぎみがなしおもろ御さうし 天啓三年癸亥三月七日 第三
あおりやへが節
[edit]3-88(1)
一聞得大君ぎや/おぼつ吉日 取りよわす/首里杜 降れわちへ/按司添いしよ 君 添わて/おぼつ世わ みおやせ/又鳴響む精高子が/神座吉日 取りよわす/真玉杜 降れわちへ/按司添いしよ 君 添わて/おぼつ世わ みおやせ/又搔い撫で大ころ達/そのいしやうぎ 実に あて/あた添いに 依り降れて/按司添いしよ 君 添わて/おぼつ世わ みおやせ/又げらゑ真ころ達/いせ誇り だに あて/から添いに 憑き降れて/按司添いしよ 君 添わて/おぼつ世わ みおやせ/又年 三年 いくます/十声 間近さ/いけな君 降ろちゑ/按司添いしよ 君 添わて/おぼつ世わ みおやせ/又吉日 四年 させわす/御事 真早さ/成り人神 降ろちゑ/按司添いしよ 君 添わて/おぼつ世わ みおやせ/又赤口が 依い憑き/按司添いぎや ゑりちよ/たりろてゝ させわちゑ/按司添いしよ 君 添わて/おぼつ世わ みおやせ
一きこゑ大きみきや/おほつゑか とりよわす/首里もり おれわちへ/あちおそいしよ きみ そわて/おほつ世は みおやせ/又とよむせたかこか/かくらゑか とりよわす/またまもり おれわちへ/あちおそいしよ きみ そわて/おほつ世わ みおやせ/又かいなて大ころた/そのいしやうき けに あて/あたおそいに よりおれて/あちおそいしよ きみ そわて/おほつ世わ みおやせ/又けらまころた/いせほこり たに あて/からおそいに つきおれて/あちおそいしよ きみ そわて/おほつ世わ みおやせ/又年 みとせ いくます/とこゑ まちかさ/いけな君 おろちゑ/あちおそいしよ きみ そわて/おほつ世わ みおやせ/又ゑか 世とせ させわす/御事 まはやさ/なりきよかみ おろちゑ/あちおそいしよ きみ そわて/おほつ世わ みおやせ/又あかくちか ゆいつき/あちおそいきや ゑりちよ/たりろてゝ させわちゑ/あちおそいしよ きみ そわて/おほつ世わ みおやせ
あおりやへが節
[edit]3-89(2)
一首里大君ぎや/此の吉日の 依り降れや/末にぎやめ/真強く ちよわれ/又鳴響む国添いぎや/此のきらの 憑き降れや/末にぎやめ/又按司添いぢよ/肝 栄ゑて 遊で/末にぎやめ/真強く/又貴み人ど/肝 栄ゑて 遊で/末にぎやめ/又見物清ら 煽らちゑ/おぼつ嶽 行きて/末にぎやめ/又国栄い 押し立て/神座杜 響ちへ/末にぎやめ/又大君に よ治られ/てるかはに 宣立てれ/末にぎやめ/真強く ちよわれ
一首里大きみきや/このゑかの よりおれや/すゑにきやめ/まちよく ちよわれ/又とよむ国おそいきや/このきらの つきおれや/すゑにきやめ/又あちおそいちよ/あよ はゑて あすて/すゑにきやめ/まちよく/又たゝみきよと/きむ はゑて あすて/すゑにきやめ/又み物きよら あおらちゑ/おほつたけ よきて/すゑにきやめ/又国ふさい おしたて/かくらもり ひゞちへ/すゑにきやめ/又大きみに よしられ/てるかはに のたてれ/すゑにきやめ/まちよく ちよわれ
あおりやへが節
[edit]3-90(3)
一聞ゑ宣の君ぎや/末 尋めて 降れわちへ/今からど/降れ直ちへ 遊ぶ/又鳴響む国鳴響み/真末 願て 降れわちへ/今からど/又首里杜 ちよわる/英祖にや末按司添い/今からど/又首里杜 ちよわる/てだが真末浮雲/今からど/又年 七年/おぼつ嶽 置きつめ/今からど/又吉日 八年/首里杜 間遠さ/今からど/又てるかはが 御差し/さしふ 降れ直ちへ/今からど/降れ直ちへ 遊ぶ
一きこゑせのきみきや/すゑ とめて おれわちへ/いみやからと/おれなおちへ あすふ/又とよむくにとよみ/ませ ねかて おれわちへ/いみやからと/又首里もり ちよわる/ゑそにやすゑあちおそい/いみやからと/又またまもり ちよわる/てたかませうきゆくも/いみやからと/又とし 七と/おほつたけ おきつめ/いみやからと/又ゑか 八とせ/しよりもり まとおさ/いみやからと/又てるかはか うさし/さしふ おれなおちへ/いみやからと/おれなおちへ あすふ
かぐらとよでが節
[edit]3-91(3)
一聞得大君ぎや/鳴響む精高子が/君々しよ よ治れ/又いせゑけり按司添い/吾が搔い撫で貴み人/君々しよ よ治れ/又大ころ達 おより/群り合ゑ子達 おなおさ/君々しよ よ治れ/又あけ珍ら 煽らちゑ/天降り清ら 押し立て/又首里杜親のろ/なよ笠の親のろ/君々しよ/又真壁杜親のろ/御宣り人の親のろ/又西杜の親のろ/鈴鳴りの親のろ/又平良杜親のろ/御宣り人の親のろ/又みよちよのの神清ら/神にしやの孵で清ら/君々しよ/又京の内杜ぐすく/威部の祈り しよわちへ/又石子は おり上げて/板門 げらへわちへ/又園比屋武は 金比屋武は/司祈り しよわちへ/又真石子は 積み上げて/金門 立て直ちへ/又おぼつより 帰て/京の内に 戻て/君々しよ/又てるかはわ 照り居り/てるしのは 押し居り/君々しよ よ治れ
一きこゑ大きみきや/とよむせたかこか/きみ〳〵しよ よしれ/又いせゑけりあちおそい/あかかいなてたゝみきよ/きみ〳〵しよ よしれ/又大ころた おより/もりやゑこた おなおさ/きみ〳〵しよ よしれ/又あけめつら あおらちゑ/てよりきよら おしたて/又首里もりおやのろ/なよかさのおやのろ/きみ〳〵しよ/又まかひもりおやのろ/みちゑりきよのおやのろ/又にしもりのおやのろ/すつなりのおやのろ/又たいらもりおやのろ/みちゑりきよのおやのろ/又みよちよののかみきよら/かみにしやのそてきよら/きみ〳〵しよ/又きやのうちもりくすく/いへのいのり しよわちへ/又そのひやふは かなひやふは/つかさいのり しよわちへ/又ましらこは つみあけて/かなちや たてなおちへ/又おほつより かゑて/きよのうちに もとて/きみきみしよ/又てるかはわ てりより/てるしのは おしより/きみ〳〵しよ 世しれ
きみのつぢが節
[edit]3-92(4)
一聞ゑ君加那志/厳子島 依り降れて/成さい人思い按司添い/眼 寄り交わちゑ/愛しやど 立ち居る/又鳴響む君加那志/此の御島 憑き降れて/成さい人思い按司添い/又御肝内に よ治らす/大君に 撓よわ/成さい人思い按司添い/又肝が内に 覚ゑす/精高子に 撓よわ/成さい人思い按司添い/又大ころ達 見守てす/おぼつより 帰れ/成さい人思い按司添い/又群り合ゑ子達 贖なてす/神座より 帰れ/成さい人思い按司添い/又てるかはが てるしのが/照り居る様に/御肝 生まれわちゑ/成さい人思い按司添い/眼 寄り交わちへ/愛しやど 立ち居る
一きこゑ大きみきや/とよむせたかこか/きみ〳〵しよ よしれ/又いせゑけりあちおそい/あかかいなてたゝみきよ/きみ〳〵しよ よしれ/又大ころた おより/もりやゑこた おなおさ/きみ〳〵しよ よしれ/又あけめつら あおらちゑ/てよりきよら おしたて/又首里もりおやのろ/なよかさのおやのろ/きみ〳〵しよ/又まかひもりおやのろ/みちゑりきよのおやのろ/又にしもりのおやのろ/すつなりのおやのろ/又たいらもりおやのろ/又みよちよののかみきよら/かみにしやのそてきよら/きみ〳〵しよ/又きやのうちもりくすく/いへのいのり しよわちへ/又いしらこは おりあけて/いちやちや けらへわちへ/又そのひやふは かなひやふは/つかさいのり しよわちへ/又ましらこは つみあけて/かなちや たてなおちへ/又おほつより かゑて/けよのうちに もとて/きみきみしよ/又てるかはわ てりより/てるしのは おしより/きみ〳〵しよ 世しれ
しより大きみが節
[edit]3-93(5)
一聞得大君ぎや/鳴響む精高子が/按司添いしよ よ治れ/又島討ち吉日 取りよわちへ/世添い吉日 取りよわちへ/又精軍せぢ 降ろちへ/又百歳せぢ 降ろちへ/又げらへ大ころ達/搔い撫で真ころ達/按司添い/又肝が内や 真強く あれ/肝 強く 真だに あれ/又君々しよ 守れ/主主しよ 守れ/又大和島厳子/前坊主のくはら/又肝が内は 迷わちへ/肝が内は 迷わちへ/又組む手 寄い倒ちへ/あたす 寄い倒ちへ/又沖膾 しめて/へた膾 しめて/又大和島ぎやめむ/山城国ぎやめむ/又糸 渡ちへ 掛けわれ/縄 渡ちへ 掛けわれ/首里杜 かなて/真玉杜 かなて/又厳子 祈られて/くはら 誇られて/又聞得大君ぎや/てるかはに 知られゝ
一きこゑきみかなし/いつこしま よりおれて/なさいきよもいあんしおそい/あまこ よりかわちゑ/まなしやと たちよる/又とよむきみかなし/このみしま つきおれて/なさいきよもいあちおそい/又おきもうちに よしらす/大きみに しなよわ/なさいきよもいあちおそい/又あよかうちに おほゑす/せたかこに しなよわ/なさいきよもいあちおそい/又あよかうちに おほゑす/せたかこに しなよわ/なさいきよもいあちおそい/又大ころた みまふてす/おほつより かゑれ/なさいきよもいあちおそい/又もりやゑこた あかなてす/かくらより かゑれ/なさいきよもいあちおそい/又てるかはか てるしのか/てりよるやに/おきむ うまれわちゑ/なさいきよもいあちおそい・あままこ よりかわちへ/まなしやちと たちよる
かぐらとよでが節
[edit]3-94(6)
一聞得大君ぎや/鳴響む精高子が/珍しや 実に 有居る/又さしふ 降れ栄て/むつき 降れ直ちへ/又成さい人思い按司添い/吾が搔い撫で貴み人/又精軍発ち しよわてゝ/精百発ち しよわてゝ/又大君は 宣立てゝ/精高子は 祈て/又天にいしややこさに/天の愛しやにしよ/又およりとて 降れわちへ/おなおさとて 降れわちへ/又眼 合わちへ 珍らしや/御顔 合わちへ 珍らしや/又如何る首里杜が/如何る真玉杜が/又君に いしやまれて/主に 好まれて/[又]按司添いが 掛け成し/貴み人が 持ち成し/又おぼつてゝ 想ぜて/神座てゝ 想ぜて/又赤口が 依い憑き/ぜるまゝが 依い憑き
一きこゑ大きみきや/とよむせたかこか/めつらしや けに あよる/又さしふ おれほさて/むつき おれなおちへ/又なさいきよもいあんしおそい/あかかいなてたゝみきよ/又せこさたち しよわてゝ/せひやこたち しよわてゝ/又大きみは のたてゝ/せたかこは いのて/又あまにいしややこさに/あまのまなしやにしよ/又およりとて おれわちへ/おなおさとて おれわちへ/又あまこ あわちへ めつらしや/みきやう あわちへ めつらしや/又いきやるしよりもりか/いきやるまたまもりか/又きみに いしやまれて/ぬしに このまれて/〔又〕あんしおそいか かけなし/たゝみきよか もちなし/又おほつてゝ さうせて/かくらてゝ さうせて/又あかくちやか よいつき/せるまゝか よいつき
かぐらとよでが節
[edit]3-95(7)
一聞得大君ぎや/鳴響む精高子が/御島 祈られゝ/又首里杜 ちよわる/真玉杜 ちよわれ/又成さい人思い按司添い/吾が掻撫で按司添い/又大君よ いきよて/精高子よ いきよて/又ゑそこ名 乞よわちへ/み御船名 乞よわちへ/又天のそこらしやに/天の真嬉しやに/又世引き富 押し浮けて/せぢ新富 押し浮けて/又世付き富 押し浮けて/雲子富 押し浮けて/又歓へ冨 押し浮けて/押し明け冨 押し浮けて/又嶽々に 祈て/杜杜よ 祈て/又煽りや 取りよわ遣り/天降りや 取りよわ遣り/又ゑそこ数 付けわちへ/み御船数 付けわちへ/又荒ん 和やけて/青波よ 凪やちへ/又押し浮け数 見守り/刳り浮け数 見守り/又君々しよ ゆ治らめ/主々しよ よ治らめ
一きこゑ大きみきや/とよむせたかこか/みしま いのられゝ/又しよりもり ちよわる/またまもり ちよわれ/又なさいきよもいあんしおそい/又大きみよ いきよて/せたかこよ いきよて/又ゑそこな こよわちへ/みおねな こよわちへ/又あまのしこらしやに/あまのまうれしやに/又世ひきとみ おしうけて/せちあらとみ おしうけて/又世つきとみ おしうけて/くもことみ おしうけて/又あまへとみ おしうけて/おしあけとみ おしうけて/又たけたけに いのて/もりもりよ いのて/又あおりや とりよわやり/ておりや とりよわやり/又ゑそこかす つけわちへ/みおねかす つけわちへ/又そさん なこやけて/あおなみよ とゝやちへ/又おしうけかす みまふり/くりうけかす みまふり/又きみきみしよ ゆしらめ/ぬしぬししよ よしらめ
かぐら節
[edit]3-96(8)
一聞得大君ぎや/大和 頼り為ちへ/厳子 嘆かすな/又鳴響む精高子が/山城 衆生に為ちへ/又吾が搔い撫で按司添い/精軍 発てわ遣り/又吾が守る貴み人/精百 発てわ遣り/又あまみやから 沖縄/嶽てゝは 思はな/又しねりやから 御島/杜てゝは 思はな/又寄り上げ杜 居遣り/あよなめさ 実に あて/又金杜 居遣り/ことなめさ 撥ねて/又はから 引き立てゝ/慌てゝよ 為ちやる/又真境名よ 押し上げて/塚てゝよ 為ちやる/又赤らせぢ 降るちへ/前坊主よ 迷わちへ/又ひぢゑるせぢ 降るちへ/おが衆生よ 汚ちへ/又風の根も 凪り直ちへ/久米の島 押し合わちへ/又荒の根も 直ちへ/金の島 引き合わちへ/又久米の君南風に/御言 遣りよわ遣り/又金の島 のろ〳〵/ぜるまゝは 祈て/又てるかはが 押し合わし/てるしのが 持ち成し
一きこゑ大きみきや/やまと たよりなちへ/いつこ なけかすな/又とよむせたかこか/やしる しちやになちへ/又あかかいなてあちおそい/せくさ たてわやり/又あかまふるたゝみきよ/せひやく たてわやり/又あまみやから おきなわ/たけてゝは おもはな/又しねりやから みしま/もりてゝは おもはな/又よりあけもり おやり/あよなめさ けに あて/又こかねもり おやり/ことなめさ はねて/又はから ひきたてゝ/あわてゝよ しちやる/又まさけなよ おしあけて/つかてゝよ しちやる/又あからせち おるちへ/まへほしやよ まよわちへ/又ひちゑるせち おるちへ/おかすきやよ ゆこちへ/又かすのねも とりなおちへ/くめのしま おしあわちへ/又すさのねも なおちへ/かねのしま ひきあわちへ/又くめのきみはゑに/おこと やりよわやり/又かねのしま のろ〳〵/せるまゝは いのて/又てるかはか おしあわし/てるしのか もちなし
3-97(9)
一地天鳴響む大主/にるやせぢ 知らたる/せぢや 遣り/大和島 治め/[又]大島鳴響む若主/かなやせぢ 知らたる/又首里杜 ちよわる/英祖にや末按司添い/又真玉杜 ちよわる/てだが末按司添い/又精軍 発てら数/撃ち遣り遣り 鳴響め/又精百 発てら数/島踊り 勝よわれ/又げらへ大ころ達/又塵錆も 付けるな/粉錆も 付けるな/又はゝら 押し発て/早澪口に 停めれ/又真境名よ ぬき上げて/あうやかたも さけ/又気有る世寄す富/押し浮け数 見守ら/又精有る沖珍ら/刳り浮け数 見守ら/又大和前坊主の/あよなめの厳子/又山城前坊主の/ことなめのおが衆生/又精軍てゝ 発てば/干瀬と 合わちへ つい退け/又ゑそこてゝ 発てば/にるや底 つい退け/又肝が内に 思わば/肝垂りよ しめれ/又肝が内に 思わば/大地に 落ちへ 捨てれ/又天が下 国数/大主す よ治らめ
一ち天ちよむ大ぬし/にるやせち しらたる/せちや やり/やまとしま ひちめ/〔又〕たしまとよむわかぬし/かなやせち しらたる/又しよりもり ちよわる/ゑそにや すへあちおそい/又またまもり ちよわる/てたかすへあちおそい/またせこさ たてらかす/うちやりやり とよめ/又せひやこ たてらかす/しまより まさよわれ/又けらへ大ころた/又きりさへも 〔つ〕けるな/かうさひも つけるな/又はゝら おしたて/はやめよくちに とめれ/又まさけなよ ぬきやけて/あうやかたも さけ/又けやるよゝすとみ/おしうけかす みまふら/又せやるおきめつら/くりうけかす みまふら/又やまとまへほしやの/ことなめのおかつきや/又やましろまへほしやの/ことなめのおかつきや/又せくさてゝ たては/ひせと あわちへ ついのけ/又ゑそこてゝ たては/にるやそこ ついのけ/又きもかうちに おもわは/きもたりよ しめれ/又あよかうちに おもわは/たいちに おとちへ すてれ/又天かした くにかす/大ぬしす よしらめ
3-98(10)
一聞得大君ぎや/大国富 押し浮けて/てるかはす よ治れ/又鳴響む精高子が/世寄せ富 押し浮けて/[又百末にぎやめむ/末 尋まへて 降れわちへ/又八十末にぎやめも/真末 尋まへて 降れわちへ]/又成さい人思い按司添い/大国富 押し浮けて/成さい人思い貴み人/世寄せ富 押し浮けて/又おぼつぎやめ 鳴響で/大国富 寄せて
一きこゑ大きみきや/ちやくにとみ おしうけて/てるかはす よしれ/又とよむせたかこか/世せとみ おしうけて/又もゝすへにきやめむ/すへ とまへて おれわちへ/又やそすへにきやめむ/すへ とまへて おれわちへ/又やそすへにきやめも/ませ とまへて おれわちへ/又なさいきよもいあんしおそい/ちやくにとみ おしうけて/なさいきよもいたゝみきよ/世ゝせとみ おしうけて/又おほつきやめ とよて/ちやくにとみ よせて
かぐら節
[edit]3-99(11)
一聞得大君ぎや/鳴響む精高子が/降れ直ちへ 搔い撫で/又成さい人思い按司添い/吾が搔い撫で貴み人/又首里のろ親のろ/なよ笠の親のろ/又金の杜親のろ/御宣り人の親のろ/又西杜の親のろ/十百末の親のろ/又まきよ〳〵の のろ〳〵/肝 揃て 祈て/又明けま年 向かは/いしやもよは 掛け添て/又向かがお吉日 押し開けば/お想ぜ様に 添て/又此の吉日の 依り降れや/何時よりも 愛しや/又此のきらの 憑き降れや/何時よりも おもかしや/又あまみや 初めて/御肝内は 生まれて/又しねりや 宣立てゝ/肝が根や 勝れて/又聞得大君しよ/御島世は よ治れ
一きこゑ大きみきや/とよむせたかこか/おれなおちへ かいなて/又なさいきよもいあちおそい/あかかいなてたゝみきよ/又しよりのろおやのろ/なよかさのおやのろ/又かねのもりおやのろ/みちりきよのおやのろ/又にしもりのおやのろ/ともゝすへのおやのろ/又まきよ〳〵の のろ〳〵/あよ そろて いのて/又あけまとし むかは/いしやもよは かけおそて/又むかかおゑか おしあけは/おさうせやに おそて/又このゑかの よりおれや/いつよりも まなしや/又このきらの つきおれや/いつよりも おもかしや/又あまみや はちめて/おきもうちは おまれて/又しねりや のたてゝ/あよかねか すくれて/又きこゑ大きみしよ/みしま世は よしれ
3-100(12)
一にるや鳴響む大主/大島鳴響む若主/按司添いしよ/せぢ 勝て ちよわれ/又赤ら嶽 鳴響む/真君清ら大主/又雲子嶽 鳴響む/島初め大主/又あまにこの うらやて/けさにこの きらやて/又てるかはと 行き合て/御言 合わしよわちへ/又首里杜 うち歩で/真玉杜 うち歩で/又英祖にや末按司添い/精高末王にせ/[又]雲子嶽 おり上げて/煽りや端 積み上げて/又綾子浜 やびちへ/雪の嶽 やびちへ/又御肝内の 生まれて/肝が内の 勝れて/又按司添いぢよ 行き合て/眼 合わちへ そこて/又にるやせぢ 有らぎやめ/君ぎやせぢ 有らがめ/又天ぎや下 添て/首里杜 栄て
一にるやとよむ大ぬし/たしまとよむわかぬし/あんしおそいしよ/せち まさて ちよわれ/又あからたけ とよむ/あきみきよら大ぬし/又くもこたけ とよむ/しまはちめ大のし/又あまにこの うらやて/けさにこの きらやて/又てるかはと よきやて/おこと あわしよわちへ/又しよりもり うちあよて/またまもり うちあよて/又ゑそにやすへあちおそい/せたかすゑわうにせ/〔又〕くもこたけ おりあけて/あおりやはな つみあけて/又あやこ〔は〕ま やひちへ/よきのたけ やひちへ/又おきもうちの うまれて/あよかおちの すくれて/又あんしおそいちよ よきやて/あまこ あわちへ そこて/又にるやせち あらきやめ/きみきやせち あらかめ/又天きやした おそて/しよりもり ふさて
3-101(13)
一聞ゑ按司添いぎや/大君は 宣立てゝ/首里杜 げらへて/おぼつの 世持つ閂/按司添いに みおやせ/又鳴響む王にせが/精高子は 宣立てゝ/真玉杜 げらへて/又威部の祈り し[よ]わちへ/国中の杜に/世の腰当て/煽りやたて おりや上げて/又司祈り しよわちへ/揚がる嶽 見やぐむ嶽/よつ嶽 積み上げて/又精継ぎぎや/見門板門 げらへて/又君が閂/世添う閂 鎖しよわちへ/又按司添いや/今からど/天ぎや下/糸 掛けて ちよわれ
一きこゑあちおそいきや/大きみは のたてゝ/しよりもり けらへて/おほつの よもつとて/あちおそいに みおやせ/又とよむわうにせか/せたかこは のたてゝ/またまもり けらへて/又いへのいのり し〔よ〕わちへ/くになかのもりに/世のこしやて/あおりやたて おりやあけて/又つかさいのり しよわちへ/あかるたけ みやくむたけ/よつたけ つみあけて/又すへつききや/みもんいちやちや けらへて/又きみかとて/世そうとて さしよわちへ/又あちおそいや/いみやからと/天きや下/いと かけて ちよわれ
あおりやへが節
[edit]3-102(14)
一聞得大君ぎや/あまみや世の 産玉/産玉は/祈るすど 世掛ける/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/あまみや世の うふ玉/うふたまは/いのるすと よかける/又とよむせたかこか
あおりやへが節
[edit]3-103(15)
一聞得大君ぎや/大平の戦/京 見揚が遣り/百人 斬り伏せて/又鳴響む精高子が/又聞ゑ按司添いや/又鳴響む按司添いや
一きこゑ大きみきや/大ひらのいくさ/けふ みあかやり/もゝそ きりふせて/又とよむせたかこか/又きこゑあんしおそいや/又とよむあんしおそいや/
中城よしのうら節
[edit]3-104(16)
一大君 鳴響む国守りや/袖 垂れて 適わせ/島の主 世の主 成りよわめ/又首里杜 吾が搔(い)撫で貴み人/又中西の鳴響み浦のあす達/袖 垂れて/又島中の前国のあす達
一大きみとよむくにもりや/そて たれて かなわせ/しまのぬし 世ののし なりよわめ/又しよりもり あかかいなてたゝみきよ/又中にしのとよみうらのあすた/そて たれて/又しま中のまへくにのあすた
大ぬしがてんとどろが節
[edit]3-105(17)
一聞得大君ぎや/撫でゝおちやる御隼/鳴響まちへ 降るしよわ/又国守ぎや/撫でゝ/又与那覇浜 寄り上げ浜 降るしよわ/又うち孵でる かき孵でる すらより
一きこゑ大きみきや/なてゝおちやる みやふさ/とよまちへ おるしよわ/又くにもりきや/なてゝ/又よなははま よりやけはま おるしよわ/又うちすてる かきすてる すらより
よきげらへ節
[edit]3-106(18)
一大君ぎや/いるのべに 直 しよわちへ/君 撓て なよら/又精高子が/まだまべに 直 しよわちへ/又今日の良かる日に/又今日のきや〳〵る日に
一大きみきや/いるのへに な しよわちへ/君 しなて なよら/又せたかこか/またまへに な しよわちへ/又けおのよかるひに/又けおのきや〳〵るひに
あおりやへが節
[edit]3-107(19)
一聞得大君ぎや/あまみや吉日 取りよわちへ/成さい人思いしよ/国 鳴響で ちよわれ/又鳴響む精高子が/しねりや吉日 取りよわちへ/又さしふ 五ころに/願いわちへ 依り降れて/又さしふ 七ころに/このみよわちへ 憑き降れて/[又大ころ達 そこよりしや よりかしや/群り合へ子達 真嬉しや/成さい人思いしよ]/又按司添いに よ治られ/赤口に 付きよわちへ/又大君よ 拝ま/君々よ 手摩ら/又おぼつ嶽 動かちへ/君君ぎや 誇て/又てだが御差しやれば/首里杜 栄て/成さい人思いしよ/国 鳴響で ちよわれ
一きこゑ大きみきや/あまみやゑか とりよわちへ/なさいきよもいしよ/くに とよて ちよわれ/又とよむせたかこか/しねりやゑか とりよわちへ/又さしふ 五ころに/ねかいわちへ よりおれて/又さしふ 七ころに/このみよわちへ つきおれて/〔又大ころた そこよりしや よりかしや/もりやへこた まうれしや/なさいきよもいしよ〕/又あんしおそいに よしられ/あかくちやに つきよわちへ/又大きみよ おかま/きみ〳〵よ てつら/又おほつたけ おこかちへ/きみきみきや ほこて/又てたかおさしやれは/首里もり ふさて/なさいきよもいしよ/くに とよて ちよわれ
あおりやへが節
[edit]3-108(20)
一聞得大君ぎや/大島きら 直ちへ/按司添いしよ/てるかはは 祈れ/又鳴響む精高子が/たきより吉日 選らで/又成さい人思い按司添い/御肝内に 願て/又吾が搔い撫で貴み人/お想ぜ根に こので/又げらへ大ころ達/組む手 揃よわちへ/又搔い撫で真こる子達/御袖 揃よわちへ/又千の祈り しよわちへ/万の余念 通て/又赤口が 依い憑き/おぼつ嶽 鳴響で
一きこゑ大きみきや/たしまきら なうちへ/あちおそいしよ/てるかはは いのれ/又とよむせたかこか/たきよりゑか ゑらて/又なさいきよもいあんしおそい/おきもうちに ねかて/又あかかいなてたゝみきよ/おさうせねに このて/又けらへ大ころた/こむて そろよわちへ/かいなてまこるこた/みそて そるよわちへ/又せんのいのり しよわちへ/まんのよねん かよて/又あかこちやか よいつき/おほつたけ とよて
やゝのきくたけが節
[edit]3-109(21)
一聞得大君ぎや/きら 直ちへ/いけな君 依り降るちへ/按司添いしよ/せぢ 勝て ちよわれ/又鳴響む精高子が/吉日 直ちへ/成り人君 憑き降るちへ/又年 七年 させわちへ/首里杜 依り降るちへ/又年 八年 願て/真玉杜 憑き降るちへ/又いせゑけり按司添い/大君は 宣立てゝ/又吾が搔い撫で王にせ/君君は 手摩て/又てるかはが 守りよわちへ/御島王にせす 掛け添て
一きこゑ大きみきや/きら なおちへ/いけなきみ よりおるちへ/あちおそいしよ/せち まさて ちよわれ/又とよむせたかこか/ゑか なおちへ/なりきよきみ つきおるちへ/又とし 七と させわちへ/しよりもり よりおるちへ/又とし 八とせ ねかて/またまもり つきおるちへ/又いせゑけりあちおそい/大きみは のたてゝ/又あかかいなてわうにせ/きみきみは てつて/又てるかはか まふりよわちへ/みしまわうにせす かけおそて
きみのつんじが節
[edit]3-110(22)
一聞得大君ぎや/吉日 選び遣り 降れわちへ/按司添いしよ/掛け栄て ちよわれ/又鳴響む精高子が/きら 選び遣り/又聞ゑ天続ぎや/およりとて 降れわちへ
一きこゑ大きみきや/ゑか ゑらひやり おれわちへ/あんしおそいしよ/かけふさて ちよわれ/又とよむせたかこか/きら ゑらひやり/又きこゑ天つききや/およりとて おれわちへ
うちいではのちあがりの節
[edit]3-111(23)
一聞ゑ君添いや/降れて 遊びよわれば/天より下の/せぢ果報 みおやせ/又精高君添いや/又首里杜ぐすく/又真玉杜ぐすく/又大君が 守らば/君々ぎや 守らば/按司添いしよ/掛け栄て ちよわれ
一きこゑきみおそいや/おれて あすひよわれは/天より下の/せちかふう みおやせ/又せたかきみおそいや/又しよりもりくすく/又またまもりくすく/又大きみか まふらは/きみ〳〵きや まふらは/あちおそいしよ/かけふさて ちよわれ
あおりやへが節
[edit]3-112(24)
一聞得大君ぎや/おぼつ吉日 取りよわちへ/京の内は 押し開けて/按司添いしよ/十百末 ちよわれ/又鳴響む精高子が/神座吉日 取りよわちへ/もちる内は つき開けて/又いけな君 先立て/首里杜 降れわちへ/又成人君 いぐまちへ/真玉杜 降れわちへ/又按司添いと 行き合て/眼 合わちへ 遊で/又王にせと 行き合て/御顔 合わちへ 遊で/又君々が 祈らば/てるかはがが 守らば
一きこゑ大きみきや/おほつゑか とりよわちへ/けおのうちは おしあけて/あちおそいしよ/ともゝすへ ちよわれ/又とよむせたかこか/かくらゑか とりよわちへ/もちるうちは つきあけて/又いけなきみ さきたて/首里もり おれわちへ/又なりきよきみ いくまちへ/またまもり おれわちへ/又あちおそいと よきやて/あまこ あわちへ あすて/又わうにせと よきやて/みかう あわちへ あすて/又きみ〳〵か いのらは/てるかわか まふらは
おしかけ節
[edit]3-113(25)
一聞得大君ぎや/せぢ 勝て 降れわちへ/按司添いしよ/君ぎやせぢ 持ちよわれ/又鳴響む精高子が/気 添わて 降れわちへ/又年直さ 取りよわちへ/おぼつせぢ いきやよわちへ/又きら直さ 取りよわちへ/神座せぢ 降ろちへ/又君手摩り 間遠さ/見物遊び 珍らしや/又英祖にや末按司添い/今からど/せぢ 勝て ちよわれ
一きこゑ大きみきや/せち まさて おれわちへ/あちおそいしよ/きみきやせち もちよわれ/又とよむせたかこか/けお そわて おれわちへ/又としなおさ とりよわちへ/おほつせち いきやよわちへ/又きらなおさ とりよわちへ/かくらせち おろちへ/又きみてつり まとさ/みもんあそひ めつらしや/又ゑそにやすへあちおそい/いみやからと/せち まさて ちよわれ
みしまいのられてが節
[edit]3-114(26)
一聞得大君ぎや/鳴響む精高子が/神座 鳴響で/又如何る按司添いが/如何る貴み人が
一きこゑ大きみきや/とよむせたかこか/かくら とよて/又いきやるあんしおそいか/いきやるたゝみきよか
かぐら節
[edit]3-115(27)
一聞得大君ぎや/鳴響む精高子が/降れ直ちへ 搔い撫で/又成さい人思い按司添い/吾が搔い撫で貴み人
一きこゑ大きみきや/とよむせたかこか/おれなおちへ かいなて/又なさいきよもいあちおそい/あかかいなてたゝみきよ
おもろとのばらが節
[edit]3-116(28)
一聞得大君ぎや/降れて遊びよわれば/後揚がりしよ/世わ ちよわれ/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/おれてあすひよわれは/のちあかりしよ/世わ ちよわれ/又とよむせたかこか
のちあがりの節
[edit]3-117(29)
一聞得大君ぎや/見揚がの拍子/打ち揚がの拍子/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/みやかのひやし/うちやかのひやし/又とよむせたかこか
おしかけ節
[edit]3-118(30)
一聞得大君ぎや/降れて 祈りよわれば/島が命/おぎやか思いに みおやせ/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/おれて いのりよわれは/しまかいのち/おきやかもいに みおやせ/又とよむせたかこか
あおりやへが節
[edit]3-119(31)
一聞得大君ぎや/降れて 遊びよわれば/天が下 平らげて ちよわれ/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/おれてあすひよわれは/天か下 たいらけて ちよわれ/又とよむせたかこか
あおりやへが節
[edit]3-120(32)
一聞得大君ぎや/降れて 遊びよわれば/神てだの/守りよわる按司添い/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/おれて あすひよわれは/かみてたの/まふりよわるあちおそい/又とよむせたかこか
あおりやへが節
[edit]3-121(33)
一聞得大君ぎや/世添うせぢ みおやせば/千万 世 添わて ちよわれ/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/世そうせち みおやせは/千万 世 そわて ちよわれ/又とよむせたかこか
あおりやへが節
[edit]3-122(34)
一聞得大君が/天の祈り しよわれば/てるかはも 誇て/おぎやか思いに/島 添えて みおやせ/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきか/てにのいのり しよわれは/てるかはも ほこて/おきやかもいに/しま そえて みおやせ/又とよむせたかこか
あおりやへが節
[edit]3-123(35)
一聞得大君ぎや/赤の鎧 召しよわちへ/刀うちす/大国 鳴響みよわれ/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/あけのよろい めしよわちへ/かたなうちす/ちやくに とよみよわれ/又とよむせたかこか
あおりやへが節
[edit]3-124(36)
一聞得大君ぎや/神座吉日 取りよわちへ/按司添いす/十百末 ちよわれ/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/かくらゑか とりよわちへ/あんしおそいす/ともゝすへ ちよわれ/又とよむせたかこか
あおりやへが節
[edit]3-125(37)
一聞得大君ぎや/十嶽 勝[り]よわちへ/見れども飽かん首里親国/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/とたけ まさりよわちへ/みれともあかんしよりおやくに/又とよむせたかこか
あおりやへが節
[edit]3-126(38)
一聞得大君ぎや/京のせぢ 遣りよわば/嶋 丸く/御声し遣り 添わ/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/けおのせち やりよわは/嶋 まるく/みこへしやり おそわ/又とよむせたかこか
あおりやへ節
[edit]3-127(39)
一聞得大君ぎや/降れて 降れ栄よわ/世 揃ゑて/おぎやか思いに みおやせ/又鳴響む精高子か
一きこゑ大きみきや/おれて おれふさよわ/よう そろゑて/おきやかもいに みおやせ/又とよむせたかこか
たうやまが節
[edit]3-128(40)
一聞得大君ぎや/戦せぢ みおやせ/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/いくさせち みおやせ/又とよむせたかこか
あおりやへが節
[edit]3-129(41)
一聞得大君ぎや/十百度/算為ちへ ちよわれ/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/ともゝと/さにしちへ ちよわれ/又とよむせたかこか
きこゑ大きみがいくさしぢが節
[edit]3-130(42)
一聞ゑ藤山[に]/大君ぎや 気 遣りよわ/又鳴響む藤山に
一きこゑたうやまに/大きみきや け やりよわ/又とよむたうやまに
あおりやへ節
[edit]3-131(43)
一聞得大君ぎや/搔い撫でわる按司添い/果報寄る見揚がの杜 ちよわれ/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/かいなてわるあちおそい/かほうよるみやかのもり ちよわれ/とよむせたかこか
あおりやへ節
[edit]3-132(44)
一聞得大君ぎや/祈り奉れば/万々 あすらまん ちよわれ/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/いのりたてまつれは/まんまん あすらまん ちよわれ/又とよむせたかこか
あおりやへ節
[edit]3-133(45)
一聞得大君ぎや/せぢ大親が うち揚て ちよわれ/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/せち大やか うちかて ちよわれ/又とよむせたかこか
あおりやへ節
[edit]3-134(46)
一聞得大君ぎや/首里杜 降れわちへ/おぎやか思いや/君しよ 守りよわめ/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/しよりもり おれわちへ/おきやかもいや/きみしよ まふりよわめ/又とよむせたかこか
あおりくものあぢの節
[edit]3-135(47)
一聞得大君ぎや/せぢ鳴響み精軍/島世の 鳴響み/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/せちとよみせいくさ/しま世の とよみ/又とよむせたかこか
3-136(48)
一聞得大君ぎや/百歳ぎやめ/おぎやか思いしよ ちよわれ/又鳴響む精高子が/真玉杜 降れわちへ
一きこゑ大きみきや/ひやくさきやめ/おきやかもいしよ ちよわれ/又とよむせたかこか/またまもり おれわちへ
あおりやへ節
[edit]3-137(49)
一聞得大君ぎや/今日 降らす 雨や/京の内庭に/金 降り満ちへて/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/けお ふらす あめや/きやのうちみやに/こかね ふりみちへて/とよむせたかこか
あおりやへ節
[edit]3-138(50)
一聞得大君ぎや/しけ内 綾 遊ばちへ/清らの花の/咲い渡る 見物/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/しけうち あや あすはちへ/ちよらのはなの/さいわたる みもん/又とよむせたかこか
あおりやへ節
[edit]3-139(51)
一聞得大君ぎや/島討ち富 押し浮けて/神座の天降り富る かに ある/鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/しまうちとみ おしうけて/かくらのてよりとみる かに ある/又とよむせたかこか
きこゑ大ぎみぎやみてずからいのり節
[edit]3-140(52)
一聞得大君ぎや/御愛しけ按司添い/浦うらと/同座敷 ちよわれ/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/みかなしけあんしおそい/うらうらと/ゑんさしき ちよわれ/又とよむせたかこか
あおりやへ節
[edit]3-141(53)
一聞得大君ぎや/降れて 降れ直しよわ/按司添いに/世果報 みおやせ/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/おれて おれなふしよわ/あちおそいに/世かほう みおやせ/又とよむせたかこか
あおりやへ節
[edit]3-142(54)
一聞得大君ぎや/初め軍 立ちよわちへ/合おて 行き遣り/敵 治めわちへ/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/はちめいくさ たちよわちへ/あおて いきやり/かたき ひちめわちへ/又とよむせたかこか
あおりやへが節
[edit]3-143(55)
一聞得大君ぎや/世掛けせぢ 降るちへ/按司添いす/末 勝て ちよわれ/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/世かけせち おるちへ/あんしおそいす/すゑ まさて ちよわれ/又とよむせたかこか
あおりやへが節
[edit]3-144(56)
一聞得大君ぎや/歓へわちへからは/成さい人思いに/島が命 みおやせ/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/あまへわちへからは/なさいきよもいに/しまかのち みおやせ/又とよむせたかこか
あおりやへが節
[edit]3-145(57)
一聞得大君ぎや/世果報杜に/島世 揃いわちへ/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/世かほうもりに/しま世 そろいわちへ/又とよむせたかこか
うらおそいおもろの節
[edit]3-146(58)
一聞得大君ぎや/雨漏らん杜や/後揚がるしよ/世は ちよわれ/又鳴響む精高子が
一きこゑ大きみきや/あめもらんもりや/のちあかりしよ/世は ちよわれ/又とよむせたかこか
3-147(59)
一与那覇浜 聞得大君/八千代 掛けて 鳴響まさに/又あきり口 鳴響も大君や/八千代
一よはなはま きこゑ大きみ/やちよ かけて とよまさに/又あきりくち とよむ大きみ/やちよ
よきげらへ節
[edit]3-148(60)
一大君 国添い君/世果報 真果報 みおやせ/又上下の 国数の
一大きみ くにおそいきみ/世かほう まかほう みおやせ/又かみしもの くにかすの
かぐら節
[edit]3-149(61)
一聞得大君ぎや/鳴響む精高子が/君々しよ よ治れ/又いせゑけり按司添い/吾が搔い撫で貴み人
一きこゑ大きみきや/とよむせたかこか/きみ〳〵しよ よしれ/又いせゑけりあちおそい/あかかいなてたゝみきよ
あおりやへ節
[edit]3-150(62)
一聞得大君ぎや/さしふ 降れ直ちへ/按司添いしよ/十百末/末 勝て ちよわれ/又鳴響む精高子が/むつき 降れ栄て
一きこゑ大きみきや/さしふ おれなおちへ/あちおそいしよ/ともゝすへ/すゑ まさて ちよわれ/とよむせたかこか/むつき おれふさて
おしかけ節
[edit]3-151(63)
一大君ぎや 見守る/てだが末按司添い/天下した/末 勝て ちよわれ/又精高子が 見守る/末勝る王にせ
一大きみきや みまふる/てたかすへあちおそい/天下した/すへ まさて ちよわれ/又せたかこか みまふる/すゑまさるわうにせ