おもろさうし/第二十
こめすおもろの御さうし 天啓三年癸亥三月七日 第二十
しよりちよわちへが節
[edit]20-1331(1)
一米須世の主の/きみくらよ/きみくらす/按司 栄せ/又真物世の主の
一くめすよのぬしの/きみくらよ/きみくらす/あんし はやせ/又まもんよのぬしの
うらおそい節
[edit]20-1332(2)
一石原たうぐすく/良かるたうぐすく/神てだの/守りゆわるぐすく/又石原世の主の/げらへたる御ぐすく/又軍 寄せるまじ/敵 寄せるまじ
一いしやらたうくすく/ゆかるたうくすく/かみてたの/まふりゆわるくすく/又いしやらよのぬしの/けらへたる御くすく/又いくさ よせるまし/かたき よせるまし
あおりやへが節
[edit]20-1333(3)
一よたま子ぎや おもろ/御顔 愛しけ/末 長く/世 持ちよわれ/又石原世の主の/真物世の主の
一よたましきや おもろ/おかう かなしけ/すゑ なかく/よう もちよわれ/又いしやら世のぬしの/まもんよのぬしの
うらおそい節
[edit]20-1334(4)
一摩文仁石ぐすく/摩文仁金ぐすく/天頂は あいつまに/又黒皮の鎧 いきやかせ/糸通しに みなち
一まふにいしくすく/まふにかなくすく/あまつゝは あいつまに/又くろかわのよろい いきやかせ/いととうしに みなち
ちやうやうへましが節
[edit]20-1335(5)
一波比良 在つる御腰/根国 在つる剣/世添いの御腰 ゑ/真玉ど 照り居る/又福地 在つる御腰/根国 在つる剣
一はひら あつるみこし/ねくに あつるつるき/よそいのみこし ゑ/またまと てりよる/又ふくし あつるみこし/ねくに あつるつるき
うらおそい節
[edit]20-1336(6)
一波比良杜ぐすく/石橋は こので/よきあがりしよ/手摩て 栄よわれ/又根国杜ぐすく
一はひらもりくすく/いしはしは このて/よきあかりしよ/てつて ふさよわれ/又ねくにもりくすく
てくらんのたらちへが節
[edit]20-1337(7)
一山内太郎兄部/良かる太郎兄部/御顔 下垂りやが 清らや/又今日の良かる日に/今日のきや〳〵ろ日に/又山城 おわる/意地気清ら按司の
一やまきたらすさへ/よかるたらすさへ/おかう したたりやか きよらや/又けおのよかるひに/けおのきや〳〵ろひに/又やまくすく おわる/いちへききよらあんしの
やまき節
[edit]20-1338(8)
一山内太郎兄部/良かる太郎兄部/百度 ちよわれ み御殿/又島寄せは 造て/里寄せは 造て
一やまきたらすさへ/よかるたらすさへ/もゝと ちよわれ みおとん/又しまよせは つくて/さとよせは つくて
やまき節
[edit]20-1339(9)
一山内太郎兄部/良かる太郎兄部/一のなより人 手摩て/又今日の良かる日に/今日のきや〳〵ろ日に/又月は 枕 しよわちへ/てだは 腰当て しよわちへ
一やまきたらすさへ/よかるたらすさへ/いちのなよりきよ てつて/又けおのよかるひに/けおのきや〳〵ろひに/又月は まくら しよわちへ/てたは こしやて しよわちへ
やまき節
[edit]20-1340(10)
一山内太郎兄部/良かる太郎兄部/百島 引き寄せる鷲/又今日の良かる日に/今日のきや〳〵ろ日に
一やまきたらすさへ/よかるたらすさへ/もゝしま ひきよせるわし/又けおのよかるひに/けおのきや〳〵ろひに
やまき節
[edit]20-1341(11)
一山内太郎兄部/良かる太郎兄部/綾踊り 奇せ踊りが 見物/又山城 おわる/意地気清ら按司の/又君良しぎや 下に/世誇りぎや 前に
一やまきたらすさへ/よかるたらすさへ/あやより くせよりか みもん/又やまくすく おわる/いちへききよらあんしの/又きみよしきや したに/よほこりきや まへに
やまき節
[edit]20-1342(12)
一山内太郎兄部/良かる太郎兄部/弟者 行き合へしよわちへ/十百度の お誇りしよわちへ/又今日の良かる日に/今日のきや〳〵ろ日に/又あし川に ちよわちへ/雲清水 ちよわちへ
一やまきたらすさへ/よかるたらすさへ/おとちや いきやへしよわちへ/ともゝとの おほこりしよわちへ/又けおのよかるひに/けおのきや〳〵ろひに/又あしかわに ちよわちへ/くもさうす ちよわちへ
やまきおもろの節
[edit]20-1343(13)
一山内子 兄部子/打ち寄せれ 掻き寄せれ/又兼城 我が親国
一やまきし すさへし/うちよせれ かきよせれ/又かねくすく わかおや国
にしかないの節
[edit]20-1344(14)
一山内子ぎや/兄部子ぎや おもろ/揚がる望月/君の 清らや/又福地 おわる/根国 おわる 世の主
一やまきしきや/すさへしきや おもろ/あかるもちつき/きみの きよらや/又ふくし おわる/ねくに おわる よのぬし
あがるもちづききみの節
[edit]20-1345(15)
一山内仁屋が/兄部子ぎや おもろ/西貢 寄せて/又 良く 勝る 東貢/前 寄せて ちよわれ/又福地 おわる/根国 おわる 世の主
一やまきにやか/すさへしきや おもろ/にしかない よせて/また よく まさる ひかかない/まへ よせて ちよわれ/又ふくし おわる/ねくに おわる 世のぬし
たまぐすくあまつゞが節
[edit]20-1346(16)
一山城げらへ清ら杜に/国寄せ げらへる 清らや/又ましやかすに/さりよこう 為ちへ 見居れば/又赤口が ぜるまゝが 依い憑き
一やまくすくけらへきよらもりに/くによせ けらへる きよらや/又ましやかすに/さりよこう しちへ みよれは/又あかくちやか せるまゝか ゆいつき
やまき節
[edit]20-1347(17)
一山内太郎兄部/良かる太郎兄部/親思ひ/子思ひ しよわちへ/ゑ け 誇ら/又大里のてだと/上江洲世の主と
一やまきたらすさへ/よかるたらすさへ/おやおもひ/くわおもひ しよわちへ/ゑ け ほこら/又大さとのてたと/おゑす世のぬしと
きたたんのよののしが節
[edit]20-1348(18)
一山城貴み人/まちやよす 削れ/石ら子 削たる 清らや/又石斧 こので/金斧 こので
一やまくすくたゝみきよ/まちやよす けすれ/いしらこ けすたる きよらや/又いしおうの このて/かなおうの このて
うらおそい節
[edit]20-1349(19)
一山城貴み人/神 衆生 揃て 歓へ/又一のなより人が
一やまくすくたゝみきよ/かみ すちや そろて あまへ/又いちへのなよりきよか
うらおそい節
[edit]20-1350(20)
一精有る国添いぎや/上里杜 降れわちへ/百度揚がり/踏み揚がて ちよわれ/又気有国添いぎや/又今日の良かる日に/今日のきや〳〵ろ日に/又直り世は さだけて/歓へ世は さだけて
一せやるくにおそいきや/おゑさともり おれわちへ/もゝとあかり/ふみあかて ちよわれ/又けう有くにおそいきや/又けおのよかるひに/けおのきや〳〵ろひに/又なおりよは さたけて/あまへよは さたけて
ふるけむのろの節
[edit]20-1351(21)
一聞ゑ上里に/うらこやの宣るむ/又鳴響む上里に
一きこゑおゑさとに/うらこやのせるむ/又とよむおゑさとに
ふるけむのろの節
[edit]20-1352(22)
一聞ゑ上里杜に/八千代 見つめてだ/又鳴響む上里に
一きこゑうゑさともりに/やちや みつめてた/又とよむおゑさとに
たよんなかみねが節
[edit]20-1353(23)
一真壁太郎ひ思い/笑顔に 輝/御顔 並で/又大里のてだよ/桜色のてだよ
一まかひたらひよもい/ゑかうに きやか/おかう ならて/又大さとのてたよ/さくらいろのてたよ
あおりやへが節
[edit]20-1354(24)
一真壁 おわる/根国 おわる 世の主/百島 島 討ちちへ 凪やけれ/又真壁人 選びよわちへ/又掟 選びよわちへ/又那覇港/橋 渡ちへ 道 渡ちへ/又那覇 渡て/いなそ嶺 淀しよわ
一まかひ おわる/ね国 おわる よのぬし/もゝしま しま うちちへ とゝやけれ/又まかひ人 ゑらひよわちへ/又おきて ゑらひよわちへ/又なはみなと/はし わたちへ みちへ わたちへ/又なは わたて/いなそみね よとしよわ
あおりやへが節
[edit]20-1355(25)
一聞ゑ大里に ころすな/玉わ 寄り居れ/又鳴響む大里に
一きこゑ大さとに ころすな/たまわ よりよれ/又とよむ大さとに
あおりやへが節
[edit]20-1356(26)
一聞ゑ大里に/聞ゑ筑紫ちやら/取遣り 栄ゆわれ/又鳴響む大里に/又鳴響む筑紫ちやら
一きこゑ大さとに/きこゑつくしちやら/とやり ふさゆわれ/又とよむ大さとに/又とよむつくしちやら
もゝとふみあがりが節
[edit]20-1357(27)
一大里のてだの/てだ清ら按司の/御愛してだ/又桜色のてだよ/真玉色のてだよ
一大さとのてたの/てたきよらあんしの/みかなしてた/又さくらいろのてたよ/またまいろのてたよ
あおりやへが節
[edit]20-1358(28)
一飽かず君添いや/見やかね寄り杜に/上下 揃て みおやせ/又聞ゑ大里に/又鳴響む大里に
一あかすきみおそいや/みやかねよりもりに/かみ下 そろて みおやせ/又きこゑ大さとに/又とよむ大さとに
あおりやへが節
[edit]20-1359(29)
一聞ゑ大里に/玉の三廻り/百連れ 貫ちへ/持ちちへ みおやせ/又鳴響む大里に/又腰当てなつこもい
一きこゑ大さとに/たまのみつまわり/もゝつれ ぬちへ/もちちへ みおやせ/又とよむ大さとに/又こしやてなつこもい
あおりやへが節
[edit]20-1360(30)
一聞ゑ大里に/見物する 遊び/鳴響めば 見〔る〕すが 勝り/又鳴響む大里に/又十百人が 中に/八百人は 選で
一きこゑ大さとに/みもんする あすひ/とよめは み〔る〕すか まさり/又とよむ大さとに/又ともゝそか なかに/やもゝそは ゑらて
げらへびやうぶが節
[edit]20-1361(31)
一大里の下司の思ひ按司/神てだよ/つほこ し遣り ちよわれ/又島尻の下司の
一大さとのけすのおもひあち/かみてたよ/つほこ しやり ちよわれ/又しましりのけすの
あおりやへが節
[edit]20-1362(32)
一大里の鳴響み杜ぐすく/世掛け鷲 捕りよわちやる 勝り/又差笠が/君の按司の 金鳥/又中辺頂/雲居頂 舞う鳥
一大さとのとよみもりくすく/よかけわし とりよわちやる まさり/又さすかさか/きみのあんしの かねとり/又なかへつちへ/くもいつちへ まうとり
うらおそいやさけどあるなが節
[edit]20-1363(33)
一大里は 神酒国/ゑ け 世 添て ちよわれ/又大里の酒国
一大さとは みきくに/ゑ け よ そわて ちよわれ/又大さとのさけくに
きせのしが節
[edit]20-1364(34)
一兼城のろの/守りよわる弟勝り やぐめさ/大和軍 寄せらや/又国かねののろの
一かねくすくのろの/まふりよわるおとまさり やくめさ/やまといくさ よせらや/又くにかねののろの
おもたが節
[edit]20-1365(35)
一我那覇 鳴響み/御駄 鷲毛/熊鷹の槍 栄よわれ/又浦崎に 鳴響み
一かなは とよみ/みちや わしけ/くまたかのやり ふさよわれ/又うらさきに とよみ
うらおそい節
[edit]20-1366(36)
一我那覇杜/鳴響み杜ぐすく/なよ宣り人/まきよの数 てはわ 言へ/又赤かがい/玉かがい 落ちやむ/又盗人猫す/隠と猫す 盗たらめ
一かなはもり/とよみもりくすく/なよせりきよ/まきよのかす てはわ いへ/又あかかかい/たまかかい おとちやむ/又ぬすとみやす/かくとみやす とたらめ
しよりま人の節
[edit]20-1367(37)
一つるこにくけ/良かるにくけ/清らや 誇ら/又我那覇掟/鳴響み掟/又あきねなの浜崎/又幕 引き遣り/蚊帳 下げて/又按司は 使い/ちやらは 使い
一つるこにくけ/よかるにくけ/きよらや ほこら/又かなはおきて/とよみおきて/又あきねなのはまさき/又まこ ひきやり/かちや さけて/又あちは つかい/ちやらは つかい
うらおそい節
[edit]20-1368(38)
一浦崎の平良に/鼓 打ちちへ 遊べば/ゑの子 平良子さらめ/又崎枝の平良に
一うらさきのたいらに/つゝみ うちちへ あすへは/ゑのし たいらしさらめ/又さきよたのたいらに
うらおそい節
[edit]20-1369(39)
一西の世の主/大嶺の 使い/歓ゑて 輝ちよわれ/又今日の良かる日に/又今日のきや〳〵ろ日に
一にしのよのぬし/大みねの つかい/あまゑて かかちよわれ/又けおのよかるひに/又けおのきや〳〵ろひに
あおりやへ節
[edit]20-1370(40)
一大きてが おもろ/島踊りや 勝り/隠し金 見ちやる/又太郎子思ひが おもろ/又真しけつに ちよわちへ
一大きてか おもろ/しまよりや まさり/かくしかね みちやる/又たらこもいか おもろ/又ましけつに ちよわちへ
さはちへきよが節
[edit]20-1371(41)
一屋良座大司/吾がころよ 見守て/神座ぎやで 鳴響で/又屋良座若司/又精軍 押し発てば/又はゝら 押し発てば
一やらさ大つかさ/あかころよ みまふて/かくらきやて とよて/又やらさわかつかさ/又せいくさ おしたては/又はゝら おしたては
ふねたてばが節
[edit]20-1372(42)
一阿嘉の子が 大里 行ぢへ/大里の思ひ出ぢへのてだ/又饒波の子が 島尻に 行ぢへ/又代 積い 枡 見ちやる
一あかのこか 大さと いちへ/大里のおもひいちへのてた/又ねはのこか しましりに いちへ/又しろ つもい ましい みちやる
ふねたてばが節
[edit]20-1373(43)
一阿嘉の子が 饒波の子が/百ぢやらの 群れ思ひてだ/又大里は 里からる/又かでし川 水からる
一あかのこか ねはのこか/もゝちやらの ふれおもひてた/又大さとは さとからる/又かてしかわ みつからる
首里大君ぎやおもろのさうし(首里大きみぎやおもろのさうし)
あぢおそいしよよしれが節
[edit]20-1374(44)
一首里大君ぎや/鳴響む国添いや/国 栄て ちよわれ/又京の内に 戻て/もちる内に 戻て/又成さい人思い按司添い/成さい人思い貴み人/又眼 合わちへ 並で/御顔 合わちへ 並で/又明けま年 成らば/向かう年 成らば/又君手摩り 誇れ/神使い このめ/又今日とまに 依り降れや/吉日選びの 依り降れや/又寄り満ちへが おより/せぢ寄せが なおさ/又降れら数 守ら/遊ば数 掻い撫でら
一しより大きみきや/とよむくにおそいや/くに ふさて ちよわれ/又けおのうちに もとて/もちるうちに もとて/又なさいきよもいあちおそい/なさいきよもいたゝみきよ/又あまこ あわちへ ならて/みきやう あわちへ ならて/又あけまとし ならは/むかうとし ならは/又きみてつり ほこれ/かみつかい このめ/又けおとまに よりおれや/ゑかゑらひの よりおれや/又よりみちへか おより/せちよせか なおさ/又おれらかす まふら/あそはかす かいなてら
20-1375(45)
一首里大君ぎや/末 選び遣り 降れわちへ/君ぎやせぢ/もちよる為ちへ みおやせ/又鳴響む国守りぎや/真末 選び遣り 降れわちへ/又首里杜 ちよわる/英祖にや末按司添い/又真玉杜 ちよわる/てだが末按司添い/又見物内の真庭に/国揚がりは 煽らちへ/又かわるめの御内に/君撓い 煽らちへ/又聞得大君ぢよ/ゑりちよ 遣り交わちへ
一しより大きみきや/すゑ ゑらひやり おれわちへ/きみきやせち/もちよるなちへ みおやせ/又とよむくにもりきや/ませ ゑらひやり おれわちへ/又しよりもり ちよわる/ゑそにやすへあんしおそい/又またまもり ちよわる/てたかすへあんしおそい/又みもんうちのまみやに/くにあかりは あふらちへ/又かわるめのみうちに/きみしない あふらちへ/又きこゑ大きみちよ/ゑりちよ やりかわちへ
あおりやへが節
[edit]20-1376(46)
一首里大君ぎや/此の吉日の 依り降れや/末にぎやめ/真強く ちよわれ/又鳴響む国添いぎや/此のきらの 憑き降れや/又貴み人/肝 栄て 遊で/又見物清ら 煽らちへ/おぼつ嶽 よりきちへ/又国栄い 押し立て/神座杜 響ちへ/又大君に よ治られ/てるかはに 宣立てれ
一しより大きみきや/このゑかの よりおれや/すへにきやめ/まちよく ちよわれ/又とよむくにおそいきや/このきらの つきおれや/又たゝみきよ/きも はへて あすて/又みもんきよら あふらちへ/おほつたけ よりきちへ/又くにふさい おしたて/かくらもり ひゝちへ/又大きみに よしられ/てるかはに のたてれ
あおりやへ節
[edit]20-1377(47)
一首里大君ぎや/首里杜 降れわちへ/按司添いしよ/せぢ 勝て ちよわれ/又鳴響む君鳴響みぎや/真末 願て 降れわちへ/又あまみやから/精の君やれば/又しねりやから/相手君やれば/又さしふ 五ころに/見守てす 降れたれ/又もつき 七ころに/掻い撫でゝす 降れたれ/又大君ぎや 御想ぜ/てるかはゝ 宣立てゝ
一しより大きみきや/しよりもり おれわちへ/あんしおそいしよ/せち まさて ちよわれ/又とよむきみとよみきや/ませ ねかて おれわちへ/又あまみやから/すゑのきみやれは/又しねりやから/あいちへきみやれは/又さしふ 五ころに/みまふてす おれたれ/又もつき 七ころに/かいなてゝす おれたれ/又大きみきや おさうせ/てるかはゝ のたてゝ
あおりやへ節
[edit]20-1378(48)
一首里大君ぎや/首里杜 降れわちへ/按司添いしよ/せぢ 勝て ちよわれ/又鳴響む国添いぎや/真玉杜 降れわちへ/又按司添いが おより/王にせが おより/又きらの数 降れわちへ/吉日の数 降れわちへ/又降れら数 見守ら/遊ば数 見守ら
一しより大きみきや/しよりもり おれわちへ/あんしおそいしよ/せち まさて ちよわれ/又とよむ くにおそいきや/またまもり おれわちへ/又あんしおそいか おより/わうにせか おより/又きらのかす おれわちへ/ゑかのかす おれわわちへ/又おれらかす みまふら/あすはかす みまふら
あおりやへ節
[edit]20-1379(49)
一聞へ宣ん君ぎや/成り人 降れ栄て/成さい人思い王にせ/せぢ 勝て ちよわれ/又鳴響む君鳴響みぎや/いけな 降れ直ちへ/又見物内の真庭に/遊で直ちへからは/又かわるめの真庭に/誇て直ちへからは/又さしふ 五ころに/降れ直ちへからは/又もつき 七ころに/見守てす 降れたれ/又首里杜 ちよわる/吾が成さい人王にせ/末 長く/せぢ 勝て ちよわれ/又真玉杜 ちよわる/吾が成さい人王にせ
一きこへせんきみきや/なりきよ おれふさて/なさいきよもいわうにせ/せち まさて ちよわれ/又とよむきみとよみきや/いけな ふれなおちへ/又みもんうちのまみやに/あすてなおちへからは/又かわるめのまみやに/ほこてなおちへからは/又さしふ 五ころに/おれなおちへからは/又もつき 七ころに/みまふてす おれたれ/又しよりもり ちよわる/あかなさいきよわうにせ/すゑ なかく/せち まさて ちよわれ/又またまもり ちよわる/あかなさいきよわうにせ
あおりやへ節
[edit]20-1380(50)
一聞ゑ宣ん君ぎや/末 尋まへて 降れわちへ/按司添いに/島が命 みおやせ/又鳴響む君鳴響みぎや/真末 願て 降れわちへ/又あまみやから/精の君やれば/又しねりやから/相手君やれば/又さしふ 五ころに/見守てす 降れたれ/又むつき 七ころに/掻い撫でてす 降れたれ/又大君ぎや 御想ぜ/てるかはゝ 宣立てゝ
一きこゑせんきみきや/すへ とまへて おれわちへ/あんしおそいに/しまかいのち みおやせ/又とよむきみとよみきや/ませ ねかて おれわちへ/又あまみやから/すゑのきみやれは/又しねりやから/あいちへきみやれは/又さしふ 五ころに/みまふてす おれたれ/又むつき 七ころに/かいなててす おれたれ/又大きみきや おさうせ/てるかはゝ 〔の〕たてゝ
うらおそい節
[edit]20-1381(51)
一聞ゑ玻名城/板門 もちろかちゑ/君が京の内ろ/かに ある/又鳴響む玻名城
一きこゑはなくすく/いちやちや もちろかちゑ/きみかけおのうちろ/かに ある/又とよむはなくすく
20-1382(52)
一聞ゑ玻名城/差笠は 手摩て/君が金内ろ/かに ある/又鳴響む玻名城
一きこゑはなくすく/さすかさは てつて/きみか金うちろ/かに ある/又とよむはなくすく
うらおそい節
[edit]20-1383(53)
一聞ゑ玻名城/吾が成さす 似せたれ/だに 想ぜて/報為 勝りよわちへ/又鳴響む玻名城
一きこゑはなくすく/あかなさす にせたれ/たに さうせて/ふため まさりよわちへ/又とよむはなくすく
うらおそい節
[edit]20-1384(54)
一聞ゑ玻名城/煽り 三つ 立てゝ/吾が成さす/島の主 似せたれ/又鳴響む玻名城
一きこゑはなくすく/あおり みつ たてゝ/あかなさす/しまのぬし にせたれ/又とよむはなくすく
うらおそい節
[edit]20-1385(55)
一聞ゑ玻名城/煽り数 立てゝ/神座の京の内ろ/かに ある/又鳴響む玻名城
一きこゑはなくすく/あおりかす たてゝ/かくらのけおのうちろ/かに ある/又とよむはなくすく
うらおそい節
[edit]20-1386(56)
一聞ゑ差笠が/鳴響む差笠が/綾鷲 寄せる 玻名城/又聞ゑ玻名城/鳴響む玻名城
一きこゑさすかさか/とよむさすかさか/あやわし よせる はなくすく/又きこゑはなくすく/とよむはなくすく
うらおそい節
[edit]20-1387(57)
一聞ゑ玻名城/鼓 おわもりや/国鳴響み/又鳴響む玻名城
一きこゑはなくすく/つゝみ おわもりや/くにとよみ/又とよむはなくすく
うらおそい節
[edit]20-1388(58)
一聞ゑ玻名城/鳴響む玻名城/鼓の按司 国鳴響み/又玉とりに 在つる/こらうし 直ちゑ
一きこゑはなくすく/とよむはなくすく/つゝみのあんし 国とよみ/又たまとりに あつる/こらうし なおちゑ
うらおそい節
[edit]20-1389(59)
一聞ゑ玻名城/百倉 引き連れる/御倉 げらへ/又鳴響む玻名城
一きこゑはなくすく/もゝくら ひきつれる/御くら けらへ/又とよむはなくすく
うらおそい節
[edit]20-1390(60)
一玻名城たゞな子す/かて〳〵按司に 思われゝ/又下の世の主す/真人 輝しよわれ
一はなくすくたゝなしす/かて〳〵あんしに おもわれゝ/又しものよのぬしす/ま人 きやかしよわれ
中城おもろの節
[edit]20-1391(61)
一沖縄玻名城ちやらの/実にや へらい欲しや/又沖縄玻名城てだ
一おきなわはなくすくちやらの/けにや へらいほしや/又おきなわはな城てた
ちやうやうへまのしが節
[edit]20-1392(62)
一玉とりに 在つる/麗し花 折ちゑ/浦鳴響むまちらす 付けれ/又せるましに 在つる
一たまとりに あつる/うるわしはな おちゑ/うらとよむまちらす つけれ/又せるましに あつる
たづな節
[edit]20-1393(63)
一玻名城 おわる/御愛しのてだの/苦世 甘世 為す てだ/又国の根に おわる
一はなくすく おわる/みかなしのてたの/にかよう あまよ なす てた/又国のねに おわる