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おもろさうし/第九

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おもろさうし (1623)
第九
首里天きやすへあんじおそいがなし いろのこねりおもろ御双紙 天啓三年癸亥三月七日
233119おもろさうし — 第九
首里天きやすへあんじおそいがなし いろのこねりおもろ御双紙 天啓三年癸亥三月七日
1623

首里天きやすへあんじおそいがなし いろのこねりおもろ御双紙 天啓三年癸亥三月七日 第九

もりあいきみの節

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9-476(1)

一煽り君 見物君 手摩て/後勝り *ちよわよる 清らや/又首里杜 真玉杜ぐすく/又按司添いぎや 貴み人が 御身/又石へつは 金へつは こので/又石子は 真石子は おり上げて/又丈高く 幅広く おり上げて

*二てす二てこねる

一あおりきみ みものきみ てつて /のちまさり ちよわよる きよらや/又しよりもり またまもりくすく/又あんしおそいきや たゝみきよか おみ/又いしへつは かなへつは このて/又いしらこは ましらこは おりあけて/又たけたかく はりひろく おりあけて

きみのつぢの節

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9-477(2)

一首里杜ぐすく/だりじよ げらへわれ/清らやの*国手持ち/又真玉杜ぐすく/又聞ゑ浦添ど/国の弟者 成しよわちへ/又聞ゑ中西に/掛けだむき ちよわちへ/又雲子 寄り合ふ様に/真玉 寄り合う様に

*二ておす二てこねる

一しよりもりくすく/たりしよ けらへわれ/きよらやのくにてもち/又またまもりくすく/又きこゑうらおそへと/くにのおとちや なしよわちへ/又きこゑなかにしに/かけたむき ちよわちへ/又くもこより あふやに/ま玉 よりあふやに

うちいでいちはなが節

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9-478(3)

一宣ぬ君ぎや 君良しぎや/*いせ拍子 鳴響で 打ち揚げれ/又久米の島 金の島/又兼城 杜ぐすく/又按司添いぎや 貴み人が

*ひだり二ておすなかにおしかけておしおろちへうちあげ二ておちへ二てこねる

一せぬきみきや きみよしきや/いせひやし とよて うちあけれ/又くめのしま はねのしま/又かねくすく もりくすく/又あんしおそいきや たゝみきよか

大ざとのげすおもひあんじの節

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9-479(4)

一差笠が 国守りぎや/*げらへ屏風 鳴響めば 見物/又大里の鳴響み杜/又三郎子が 真ころ子が/又馬の形 走り合う様に/又牛の形 突き合う様に/又蜻蛉形 飛び合う様に/又蝶形 舞合う様に

*おしかけておかてこねておうのきりして二ておちへ二てこねる

一さすかさか くにもりきや/けらへみやうふ とよめは みもの/又おおさとのとよみもり/又さふろくか まころくか/又うまのかた はりやうやに/又うしのかた つきやうやに/又あけすかた とひやうやに/又はへるかた まやうやに

おわもりやけよのきみの節

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9-480(5)

一君良し君の/君添い君の/*混ぢらた 見居り/又百人の やちよく/七十人の やちよく/又百人が中に/七十人が中に

*ねはみぎり二ておちへこねてひだり一てこねるゑらいはいだり二ておちへこねてみぎに一てこねる

一きみよしきみの/きみおそいきみの/まちらた めより/又もゝその やちよく/なゝその やちよく/又もゝそかなかに/なゝそかなかに

9-481(6)

一百倉の寄せ並/八十倉の友寄せ/*友寄せや 島討ち御倉/又玉城 在つる/おもやいは 持ち成ちへ

*二ておのきりしてみぎり一てまうて二てこねる

一もゝくらのよせなみ/やそくらのともよせ/ともよせや しまうち御くら/又玉くすく あつる/おもやいは もちなちへ

9-482(7)

一雲子玉城/*降れが みもん/又百名玉城/又成さいぎや玉城

*ひだり一ておりへこねてみぎり一ておちへこねてなかにたゞこねる

一くもこ玉くすく/おれか みもん/又ひやくなたまくすく/又なさいきやたまくすく

しよりおやひがわ節

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9-483(8)

一城間のあさいによ/あさいによ 広庭に/降れ*直せ 神達 神/又又吉のあさいによ

*うちへのきやけてこねる

一くすくまのあさいによ/あさいによ ひろみやに/おれなおせ かみた かみ/又またよしのあさいによ

おにさんこが節

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9-484(9)

一世寄せ君の/降れて 遊べば/*拍子 打ち揚げれば/君も なよら/又思ひ君の/降れて 遊べば

*あしあはちへおがでおしおろちへうちあげる二ておち二てこねる

一世ゝせきみの おれて あすへは/ひやし うちあけれは/きみも なよら/又おもひきみの/おれて あすへは

おやみきやまが節

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9-485(10)

一久米の世寄せ君/糸縅/なめし糸よ/下げて *押し廻せ/又精高世寄せ君

*二ておちへ一てこねる

一くめのよゝせきみ/いとおとし/なめしいとよ/さけて おしまわせ/又せたかよゝせきみ

たくしたらなづけが節

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9-486(11)

一飽かず国かねや/*靡びちへ 降れて/又国のしつらいや/又君よ 御嶽ろ 見遣り

*二ておち二てこねる

一あかすくにかねや/なよひちへ おれて/又くにのしつらいや/又きみよ みちよろ みやり

おにのきみはゑが節

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9-487(12)

一聞ゑ精高子が/*世掛けにせさ/又鳴響む精高子が/又聞ゑ按司添いや/又鳴響む按司添いや

*二ておすこねる

一きこゑせたかこか/よかけにせさ/又とよむせたかこか/又きこゑあんしおそいや/又とよむあんしおそいや

9-488(13)

一大君/大君ぎやいそこ/*漕げ 綱や 強く/又国守り 国守りがいそこ

*二ておすこねる

一大きみ/大きみきやいそこ/こけ つなや ちよく/又くにもり/かいそこ

うちいではつゝとりかわちへが節

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9-489(14)

一宣ぬ君や/聞ゑ宣ぬ君や/*あゑけ やれ/又宣ぬ君や/鳴響む宣ぬ君や/あゑけ やれ/又按司添いぎやみ御前/あゑけ やれ/又貴み人がみ御前/あゑけ やれ

*みぎり

一せぬきみや/きこゑせぬきみや/あゑけ やれ/又せぬきみや/とよむせぬきみや/あゑけ やれ/又あんしおそいきやみ御まへ/あゑけ やれ/又たゝみきよがみ御まへ/あゑけ やれ

にるやせぢみおやせが節

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9-490(15)

一にるや鳴響む大主/*大島鳴響む若主/按司添いしよ/せぢ 勝て ちよわれ/又赤ら嶽 鳴響む/真君清ら大主/又雲子嶽 鳴響む/島初め大君/あまにこの うらやて/けさにこの 聞ゑて/又てるかはと 行き合て/御言 合わしゆわちへ/又首里杜 うち歩よで/真玉杜 うち歩よで/又英祖にや末按司添い/てだが末王にせ/又雲子嶽 おり上げて/煽り端 積み上げて/又綾子浜 やびちへ/雪の嶽 やびちへ/又肝が内の 生まれて/肝が内の 勝れて/又按司添いぢよ 行き合て/眼 合わちへ そこて/又にるやせぢ 有らぎやめ/君ぎやせぢ 有らぎやめ/又天ぎや下 添て/首里杜 栄よわ

*みぎり

一にるやとよむ大ぬし/たしまとよむわかぬし/あんしおそいしよ/せち まさて ちよわれ/又あからたけ とよむ/まきみきよら大ぬし/又くもこたけ とよむ/しまはしめ大きみ/又あまにこの うらやて/けさにこの きこゑて/又てるかはと よきやて/御こと あわしゆわちへ/又しよりもり うちあよて/またまもり うちあよて/又ゑそにやすへあんしおそい/てたかすゑわうにせ/又くもこたけ おりあけて/あおりはな つみあけて/又あやこはま やひちへ/よきのたけ やひちへ/又きもかうちの うまれて/あよかうちの すくれて/又あんしおそいちよ よきやて/あまこ あわちへ そこて/又にるやせち あらきやめ/きみきやせち あらきやめ/又てにきやした おそて/しよりもり ふさよわ

9-491(16)

一真宇根ぐすく若い人/若い人 下垂りやよ/見揚げ欲しやの若い人/又よいの嶺 集手/よいの嶽 集て/又おが衆生が 真嬉しや/またいきやが 真嬉しや/又若い人 行き合て 見ちやる/下垂りやよ 見ちやる

一まうねくすくわかいきよ/わかいきよ したたりやよ/みやけほしやのわかいひと/又よいのみね つとて/よいのたけ つとて/又おかすきやか まうれしや/またいきやか まうれしや/又わかいきよ いきやて みちやる/したたりやよ みちやる

9-492(17)

一はひやが 真糸数に/行ぢやこと はひ/はひやよ とよてゝ/まへちへ はひ/又はひやが 島中に/行ぢやれば/はひやよ 退けてゝ/嫌な手 はひ

一はひやか まいとかすに/いちやこと はひ/はひやよ とよてゝ/まひちへ はひ/又はひやか しまなかに/いちやれは/はひやよ とけてゝ/やなて はひ

9-493(18)

一飽かず国かねや/飽かず国守りや/綾手 まめがすな/奇せ手 まめがすな/綾手 打ちへ なよら/奇せ手 打ちへ こねら/又上下の 見る眼/地離れの 見る眼

一あかすくにかねや/あかすくにもりや/あやて まめかすな/くせて まめかすな/あやて うちへ なよら/くせて うちへ こねら/又かみしもの みるめ/ちはなれの みるめ

あがおなりがみの節

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9-494(19)

一京のよいこせが/京のよいねはが/綾奇せ*珍ら屏風/又よいこせが 細工/よいねはが 細工

*二ておすこねる

一きやうのよいこせか/きやうのよいねはか/あやくせめつらみやふ/又よいこせか さいく/よいねはか さいく

しけちなはの節

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9-495(20)

一聞ゑ鬼ぐすく/君加那志 手摩て/上下 *押し合わちへ ちよわれ/又鳴響む鬼ぐすく

*二ておすこねる

一きこゑおにくすく/きみかなし てつて/かみしも おしあわちへ ちよわれ/又とよむおにくすく

きみのつぢの節

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9-496(21)

一聞ゑ君良しや/見物踊り 降れわちへ/*やゝの奇せ 靡びかせ/又鳴響む君良しや/又首里杜ぐすく/又真玉杜ぐすく

*ひだり二ておちへみぎりおしかけておがでこねる

一きこゑきみよしや/みものより おれわちへ/やゝのくせ なよひかせ/又とよむきみよしや/又しよりもりくすく/又またまもりくすく

いべのいのりの節

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9-497(22)

一聞ゑ君加那志/厳子島 依り降れて/成さい人思い按司添い/眼 寄り合わちへ/*愛しやど 立ち居る/又鳴響む君加那志/此の御島 憑き降れて/又御肝打ちに よ治らす/大君に 撓よは/又肝が内に 覚へす/精高子に 撓よわ/又大ころ達 見守てす/おぼつより 帰れ/又群り合い子達 見守てす/神座より 帰れ/又てるかはが てるしのが/照り居る様に/御肝 生まれわちへ

*ひだり二ておちへなかにおしかけておしおろちへうちあけるみぎり二ておちへこねる

一きこゑきみかなし/いつこしま よりおれて/なさいきよもいあんしおそい/あまこ よりあわちへ/まなしやと たちよる/又とよむきみかなし/このみしま つきおれて/又おきもうちに よしらす/大きみに しなよは/又あよかうちに おほへす/せたかこに しなよわ/又大ころた みまふてす/おほつより かいれ/又もりあいこた みまふてす/ かくらより かゑれ/又てるかはか てるしのか/てりよるやに/おきも うまれわちへ

しよりもりぐすくの節

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9-498(23)


一聞ゑ具志川に/しけち〔な〕は 真清水/島世の*果報清水泉/又鳴響む具志川に/又鳴響むまちらすに/又国のしつらいが

*二ておすこねる

一きこゑくしかわに/しけち〔な〕は まさうす/しま世のかほうさうすいちへみ/又とよむくしかわに/又とよむまちらすに/又くにのしつらいか

しけちなわが節

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9-499(24)

一伊計の杜ぐすく/京寄せ接ぎ上がりや/波 添う *早み御船/又大国杜ぐすく/又小太郎若細工

*二ておすこねる

一いけのもりくすく/きやよせはきあかりや/なみ おそう はやみおうね/又ちやくにもりくすく/又こたらわかさいく

しけちなわが節

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9-500(25)

一久米の差笠は/成さが思い君/世 揃う *具志川 げらへて/又鳴響む差笠が

*二ておすこねる

一くめのさすかさは/なさかおもいきみ/よ そろう くしかわ けらへて/又とよむさすかさか

しけちはなが節

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9-501(26)

一聞ゑ照る君や/大君ぎや 持ち成し/按司添い *揃う/愛しけや/又鳴響む照る君や/又首里杜按司添い/又真玉杜按司添い

*二ておすこねる

一きこゑてるきみや/大きみきや もちなし/あんしおそい そろう/かなしけや/又とよむてるきみや/又しよりもりあんしおそい/又またまもりあんしおそい

きみのつぢの節

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9-502(27)

一聞ゑ照る君や/世持ち鷲 乞よわちへ/島討ち奇せ/按司添いに *みおやせ/又鳴響む照る君や

*二ておすこねる

一きこゑてるきみや/世もちわし こよわちへ/しまうちくせ/あんしおそいに みおやせ/又とよむてるきみや

かなふくが節

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9-503(28)

一越来杜 見揚げれば/吾が成さが/ちよわ居る もちろちへ/此が し居る 清らや/又揚がる杜 見揚げれば

一こゑくもり みやけれは/あかなさか/ちよわよる もちろちへ/こか しよる きよらや/又あかるもり みやけれは

うちいではもゝくらの節

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9-504(29)

一金福の杜に/群り合い 貴み人/肝痛さ *押し成せ/成さい人/又安谷屋の杜に

*二ておす

一かなふくのもりに/もりあい た〔ゝ〕みきよ/きもちやさ おしなせ/なさいきよ/又あたにやのもりに

9-505(30)

一群り合い君 君にしやが/いそこ波 つり*寄せ つり合わちへ/又渡嘉敷の真ころ子/又真ころ子は 根 し遣り/又津口の潮の/息吹ちへ 上がてくれば/又新麦が/おろ麦が 穂花/又一の艫添いぎや/天のもの(/\)しや/又亀 取てる/繻〓 取てるてやば/又取らんてゝ/知らんてゝ 知られゝ

*二ておすこねる

一もりあいきみ きみにしやか/いそこなみ つりよせ つりあわちへ/又とかしきのまころく/まころくは ね しやり/又つくちのしゆの/いふちへ あかてくれは/又あらむきやか/おろむきやか ほはな/又いちのともおそいきや/あまのものしや/又かめ とてる/さん とてるてやは/又とらんてゝ/しらんてゝ しられゝ

もゝくらの節

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9-506(31)

一屋比久隈基に/如何る 衆生 居てが/大君 *直 し遣り 使い/又嶽が隈基に/又馬駄 なて 這うて/又しやなめ なて 這うて

*二ておすこねる

一うあひくくまもとに/いきやる すちや おてか/大きみ なお しやり つかい/又たけかくまもとに/又うまた なて はうて/又しやなめ なて はうて

てやんおなぢやらの節

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9-507(32)

一久良波の君の/瀬名波の君の/又下鳴響み軍/下の聞ゝやれ軍/又辺り 攻めつけて/垣内 攻めつけて/又板門 攻めつけて/金門 攻めつけて/又辺り 添いつけて/垣内 添いつけて

一くらはのきみの/せなはのきみの/又しもとよみいくさ/しものきゝやれいくさ/又あたり せめつけて/かくち せめつけて/又いたやちや せめつけて/かなちや せめつけて/あたり おそいつけて/かくち おそいつけて

さしふおれなおちへが節

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9-508(33)

一聞得大君ぎや/鳴響む精高子が/神座 鳴響で/又如何る按司添へが/如何る貴み人が/又君に 誇られて/主に 誇られて/又吉日 七日 立てば/吉日 七日 立てば/又珍らしやど 有り居る/おもかしやど 有り居る/又明けとまに 降れ欲しや/明け立ちに 降れ欲しや/又あさか嶽 やびちへ/しちく嶽 〔やびちへ〕/又あけ直り 前立て/煽り傘 添立て/又神加那志 前立て/大君よ 添立て/又実に 真だに のろ/だに 真だに 神々/又縄掛けの真庭に/糸掛けの真庭に/又かめん 真高さ/けなこそ ほやけさ/又大ころ達 添立て/群り合い子達 添立て/又いせゑけり按司添い/吾が掻い撫で貴み人/又赤口が 依へ憑き/せるまゝが 依い憑き/又君使い しよわちへ/主使い しよわちへ/又てるかはす よ治らめ/てるしのす よ治らめ

一きこゑおおきみきや/とよむせたかこか/かくら とよて/又いきやるあんしおそへか/いきやるたゝみきよか/又きみに ほこられて/又ぬしに ほこられて/又ゑか なんか たては/よか なんか たては/又めつらしやと ありよる/おもかしやと ありよる/又あけとまに おれほしや/あけたちに おれほしや/又あさかたけ やひちへ/しちくたけ 〔やひちへ〕/又あけなおり まえたて/あおりかさ そたて/かみかなし まへたて/大きみよ そへたて/又けに またに のろ/たに またに かみ/又なわかけのまみやに/いとかけのまみやに/又かめん またかさ/けなこそ ほやけさ/又大ころた そへたて/又いせゑけりあんしおそい/あかかいなてたたみきよ/又あかくちやか よへつき/せるまゝか よいつき/又きみつかい しよわちへ/ぬしつかい しよわちへ/又てるかわす よしらめ/てるしのす よしらめ

9-509(34)

一聞ゑ宣の君ぎや/うらと 走りやせ/又鳴響む宣の君ぎや

一きこゑせのきみや/うらと はりやせ/又とよむせのきみきや

9-510(35)

一真北風が まね 吹けば/按司添いてだの/御船ど 待ち居る/又追手が 追手ど 吹けば

一まにしか まね ふけは/あんしおそいてたの/おうねと まちよる/又おゑちへか おゑちへと ふけは